3-3 火災保険って?

 住宅ローンを組む方は、火災保険に加入しなければなりません…という文句は、ある意味金融機関側の言い分でもあります。なぜならば、金融機関は担保を失いたくないからです。そのようなリスクを回避するために、火災保険の加入を勧めてくるのです。


 そんなことを言っても、自分自身のためにもやっぱり火災保険は必要です。隣が火事になり、もらい火でこちらも全焼。そんな時、隣で加入している火災保険はこちらまで助けてはくれません。こちらはこちらの火災保険で補償してもらうしかないのです。(もちろん損害賠償は請求することはできますが…)

 昨今、火災保険は家財保険などとセットになっているものが多いです。合わせて住宅総合保険だとか家庭総合保険だとかいわれるものです。そのため、どこまで補償するかでよく商品が分かれています。営業マンに引っぱられず、じっくり考えて決めましょう。


 しかし、ここで疑問になるのが、実際火事などで損害を被った場合、いくら保険金がおりるのかということです。それを計算する際に「時価」と「新価」というものが出てきます。

 「新価」(再調達価額)とは、保険の目的とする建物を元どおりに修理したり、現時点で再築したりする為に必要な金額のことです。

 「時価」(時価額)とは、「新価」から取得してからの経過年数に応じて、減価を差し引いた金額のことです。

 保険金はこの2つのどちらかを基準にして計算されるわけですが、商品によって選べるものがあったり、どちらかに決められていたりするものもあります。「時価」での契約の場合、保険金だけでは、以前と同等の建物の再築などができないこともあるので、「新価」基準の契約のほうがいいかもしれません。ただし、皆さん次第です。


 火災保険料は、返済期間分の保険料を一括して支払います。その保険料ですが、保険会社や保険のグレード、物件所在地域、建物の構造、そして建物価格によって異なってくるので、一概にいくらくらいとは言えませんが、私の経験上、火災・家財セットで40万円前後くらいを見ておけばいいのではと思います。

 最後になりましたが、地震保険というのもあります。こちらは任意ですが、火災保険を申し込んだところと同じ会社でしか申し込めないみたいです。地震が原因で火災が起き、建物が全焼してしまった場合、おりるのは地震保険の保険金です。しかし、通常の火災保険でもらえる保険金の半分の金額までしかもらえません。(実際は、30%~50%の範囲で決められています。)

 地震は広範囲に被害をもたらすということで、保険会社も一気に保険金を支払わなくてはならない状況になります。そんな状況で、1件1件100%の保険金を支払っていては、お金が足りなくなります。なので、一応最大半分までという規定を設けています。

 しかし、それでも保険金が足りなくなるということもあるので、その場合は半分も支払わなくていいことになっています。そういうことをよく理解して、加入するかどうか決めてください。

 地震保険は1年更新なので、保険料は1年ごとに支払ってください。1万円台だと思います。ただし、保険会社によっては更新期間を選べるところもあり、その期間分の保険料をまとめて支払うことで、保険料がちょっと安くなるというところもありますので、確認してみて下さい。

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